上京後はこの改良琵琶の更なる研究や普及に徹し、明治31年(1898)の小松宮殿下の御前演奏を機に、各宮家方、東宮殿下(後の大正天皇)、そして明治44年(1911)には明治天皇御前演奏をし、その後も再度にわたり御前演奏をしました。 また御前演奏の折、「この琵琶は何というものか」と旭翁にお尋ねになった時、改良琵琶は薩摩琵琶に対して筑前琵琶と名付け様と思っていたので、「これは筑前古来の琵琶を改良したもので、筑前琵琶と申します」と答えたのが『筑前琵琶』名称の始まりです。